ニュージーランド統計局(StatsNZ)が昨日発表した、2020年9月期と比較した年間インフレ率は4.9%でした。
新築住宅の建設や地方自治体の固定資産税の料金などが上昇の主な要因となっています。
さらに消費者物価指数(CPI:Consumer Price Index)リストの主要11グループのうち10グループが上昇し、食品と輸送が強調されました。
2番目に大きな要因となったのは野菜で19%の上昇、燃料価格の上昇により6.5%の上昇、輸送費は4.2%の上昇となりました。
キーウィ銀行のチーフエコノミストであるジャロッド・カー(Jarrod Kerr)氏は、「4.9%という数字は、インフレという獣がやってきたことを意味している」と述べています。「世界的なサプライチェーンの寸断は、世界がニューノーマル(新しい常態)に戻るにつれて対処されるべきであり、輸送コストの圧力を軽減します。」
「来年には労働力不足が解消され、ワクチンを接種したこの国が再び世界に開かれた国になることを期待しています。」
準備銀行は、インフレ率の目標を1~3%に設定しています。
ニュージーランド準備銀行はすでに25ベーシスポイント(ベーシスポイントは金利の表示単位で、0.01%のこと)の値上げを実施し、さらに100ベーシスポイントほどの値上げが上乗せされています。」完全雇用が達成され、インフレ圧力が高まっている現在、RBNZが利上げを継続する理由は十分にあります。」とカー氏は述べています。
ニュージーランドドルは、昨日の統計局の発表後、市場では金利の引き上げが早まるとの見方が強まり、急騰しました(一時的に71cを超えています)。
ニュージーランド銀行(Bank of NZ)における調査責任者のスティーブン・トプリス(Stephen Toplis)氏は、「ニュージーランド準備銀行は、より慎重になる必要があるだろう」と言っています。
CPI上昇率と労働市場を考慮すると、RBNZは11月に政策金利(OCR)を50ベーシスポイント引き上げる必要があるかもしれないと、トプリス氏は述べました。
この問題に取り組んでいるのは、ニュージーランドだけではありません。
世界的に見ても、他の国々も同様の問題に取り組んでいます。