この1週間で、中国最大の不動産開発会社である中国恒大集団(英語ではChina Evergrande Group)が抱えている不良債権に対する懸念が高まっています。中国恒大は、約4470億ドル(3,150億米ドル)の負債を抱えています。
中国の家計は財産の60%以上を不動産の形で保有しているため、中国恒大の債務不履行は、より広範な住宅市場の危機を引き起こし、経済に大きな影響を与える可能性があります。
中国恒大が破綻すれば、ニュージーランドの不動産市場にも影響が及ぶ可能性が高いです。ニュージーランドに不動産を持っている中国の投資家が中国で損失を被った場合、ニュージーランドの資産を売却せざるを得なくなるかもしれません。中国人の所有率が高い郊外では、市場に出回る物件の数が大幅に増える可能性があります。
また、輸出業者もプレッシャーを感じるかもしれません。中国の消費者が経済的困難を感じて、ニュージーランドの製品に対する需要は減少するでしょう。
中国の現状を2008年の米国の不動産危機と比較するネガティブなニュースが多いですが、問題は全く異なります。2008年の米国と異なり、中国の家計負債は比較的低い水準です。中国政府は多額の金融資金を蓄えており、経済を活性化させるための様々な手段があります。