国際貿易は、パンデミックから立ち直り、この1年間は力強い成長を遂げています。
法律事務所チャップマントリップ(Chapman Tripp)が毎年発表する2021年の貿易動向・洞察レポートでは、世界の商品貿易は2020年に5.3%減少した後、2021年には約11%増加したことが報告されています。
貿易は、すべての主要経済国の政府や中央銀行が進めた財政・金融刺激によって支えられてきましたが、まだ多くの課題があり、多くの場合、解決策は見つかっていない、と報告されました。
世界貿易機関(WTO)は、米国が提起した懸念や、現在進行中の広範な改革の必要性に対処するための明確な道筋が見えず、低迷を続けている、と述べています。
今回のCovid-19(新型コロナウイルス)の変種オミクロンのために第12回WTO閣僚会議が延期されたことは、なんの解決にもなりませんでした。
米国の政権交代により、米中対話の熱は冷めたものの、トランプ時代の関税の大部分と同様に深刻な緊張が残っているといいます。
「バイデン大統領が米国を環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)に戻すかもしれないという期待は、失望する可能性が高いようです。」
ニュージーランドにとって3番目と1番目の貿易相手国間の関係が軟化することは、好ましいことでしょう。
また、ニュージーランドにとってのもうひとつの課題は、気候変動、天然資源への圧力の高まり、貧困の緩和、男女平等、先住民や労働者の権利への関心の高まりなど、グローバルな問題への対応について、より多くの情報を開示する必要があることでした。
報告書によると、オーストラリアを含むいくつかの国で現代奴隷法が制定され、ニュージーランドもそれに続きそうだとのことです。
「オーストラリアの現代奴隷法は、オーストラリアで活動する連結売上高1億オーストラリアドル以上の企業を対象としており、これはニュージーランド企業の多くが摘発されることを意味します。」
情報元:RNZ News