雇用者に対する苦情の申し立て
良好な職場環境は、自分の健康のためだけでなく、勤務先の企業や組織の生産性を高めるためにも望ましいものであることは間違いありません。私たちは職場でできる限り人と接するように努力していますが、ストレスの多い環境では、特にお金が絡んでいる場合には、軋轢や口論が生じることがあります。ニュージーランドの労働文化はのんびりしているので、あなたの上司はあなたが慣れ親しんだものよりも厳しくないかもしれませんが、職場での苦情がないとは言い切れません。
職場の苦情を解決する
あなたとあなたの雇用主の意見が一致しない場合、問題を解決するために様々な方法があります。最も好ましい方法は、通常、従業員契約と最低限の権利を基準にして、2人(またはそれ以上)が合意に達することです。しかし、それができない場合もあります。雇用主との間で職場の問題を解決できない場合や、自分が不当な扱いを受けていると思う場合には、政府のサービスを利用できる場合があります。
差別、ハラスメント、不当な警告、安全衛生上の問題、休日、契約、給与に関する問題、その他の最低限度の権利や従業員協定の違反などを理由に、雇用主に対して苦情を申し立てることができます。職場で懲戒処分を受けた場合は、警告を書面で受け取り、警告を受けた理由を十分に理解するようにしてください。
最初の一歩を踏み出す
苦情処理プロセスに取り組むにあたって最初の方法は、苦情の内容、苦情の理由、苦情を解決するために何をしてほしいかを説明した手紙を上司に直接Eメールまたは書面で送ることです。上司が十分に対応できるように、また、あなたがなぜ不満を抱いているのかを理解できるように、多くの情報を提供してください。公式な苦情を書面で伝えることは非常に重要です。なぜなら、話した内容をメモに残すことは難しく、さらに苦情を伝えたい場合には、苦情の内容をすべて記録しておく必要があるからです。
雇用主との面談を手配することは、解決に向けた良いステップです。あなたの主張を助けたり、あなたと雇用者が第三者の視点から状況を理解するのに役立つと思われる場合は、組合の代表者や他の業界の専門家を面談に連れて行った方がいいでしょう。もし、あなたが自分で面談を設定したくなく、雇用主もそれを嫌がっているとします。その場合、無料の雇用調停サービスに連絡して、独立した調停者に苦情の問題点と解決策を確認してもらうことができます。
代替案
また、労働監督署に問い合わせることもできます。労働監督官は、職場での法的権利を調査し、不当または危険な行為に関する報告書を提出することができます。事故から90日以内に苦情を登録した場合は、雇用関係当局(Employment Relations Authority:ERA)に連絡することができます。ERAは政府のサービスで、苦情についてのアドバイスをしてくれ、苦情が深刻だと判断された場合には、雇用裁判所での裁判を起こすことができます。ERAはまず調停を指してくる可能性が高いので、最後の手段として利用するといいでしょう。
法律的なアドバイスが必要な場合は、地域の法律相談所が無料でアドバイスを提供し、雇用弁護士との面談を手配することもできます。裁判所で苦情を解決できると判断された場合は、あなたの代理人を務めることもできます。